精華町ってどんなところ?精華町って何があるの?
私は、初めて会う方に自分の街を紹介したり、興味を持って頂いて聞かれたりすることがよくある。ところが、この質問は本当に困る。
とりあえず、「京都とは言っても殆ど奈良です。」「関西文化学術研究都市、”けいはんな”って言われている学研都市の中心部分です。」とか、「国会図書館とか、世界の一流企業が進出してきてます。」ってとりあえず言うけど、次に出る言葉は「住みやすけど何にもない所です。」
ちょっとサミシイような、悔しいような、恥ずかしい感じで、私は本当にこの町の事が好きなんだろうか?ずっと生活しているけど、本当に町の事を知っているんだろうか?最初から、何も無いって決めつけているだけ?と。そして、町全体とか町を代表するとか、既にみんなが知っているものだけじゃなくって、私が個人的に自慢できるものとか、私が勝手に思っているこの町の好きなモノやコトをマニアックな目線で拾ってみようって思った。
たった一言で精華町を言い表せなくっても、カッコいいキャッチフレーズ的なモノがなくても、ブログなら伝えられる!
という事で、そんなちょっとした、細かいけれど我が町の自慢を紹介します。
精華町とお菓子屋さん
実は、精華町って和洋菓子合わせて”お菓子屋”さんが多い。
どれほど多いかっていうと、人口比率でみるとあの神戸市よりも多いらしい!
洋菓子の街といえば「神戸市」っていうイメージがあるけど、それを凌ぐ割合でお菓子屋さんが我が町精華町にあるらしいからちょっと驚いて頂けました?
でも、昔からこんなに多かったわけじゃなくって、学研都市開発に伴う住宅開発が行われたことで増え始めた。だから、圧倒的に洋菓子屋さんが多く、しかも人気店が多いのも特徴。
お菓子屋さんの殆どはこの20年くらいの間に出店していて、とくに洋菓子屋さんはその殆どが学研都市開発のお陰で増えて、場所も学研都市地区(マチ)に集中している。
昭和の頃から見ると、人口は約倍の3万7千人になったけど、お菓子屋さんは2件から9件へ激増していてるから凄さが分かると思う。
これはきっと、精華町に越してきた方の多くに消費購買の力があるって事かな。というのも、お菓子なんて嗜好品の代名詞でつまり贅沢品。それを購買する力のある人が沢山移り住まわれたから。そう、つまり経済的に余裕がある方が多いんだなって。実際に精華町の1世帯当たりの所得金額って全国的にみても結構上位で、京都府下では最近は常にトップ3に入っているみたい。
精華町 昔の暮らしとお菓子
私がまだ子供だった頃の昔。
その頃は、隣近所や親類縁者との関係が今よりも強く深くそして広く、それを感じる機会も多かった。その度にお菓子や赤飯などを頂いたり、差し上げたりする慣わしだった。
例えば、子供が生まれてお祝いをいただくとその後お返しをする。
そのお返しの品物と一緒に赤飯や紅白饅頭を添える。で、この赤飯やお饅頭の箱に子供の名前を書いてご披露するという風習があった。(きっと、漢字では発日(たちび)って書くのかな?)
また、成長の節目(例えば入園、入学とか、成人など)にも同じように赤飯や紅白饅頭はつき物だった。その昔は入学式と卒業式には学校から紅白饅頭が配られていたみたい。
それに、結婚の時は赤飯は必須アイテムだし、還暦や古稀、喜寿、米寿といった長寿のお祝にも欠かせない。
更に、亡くなった時、亡くなってからの法事などにはお供えや粗供養という事で、頂いたりそして差し上げたり・・・。
こんな人生におけるイベントがなくっても季節の節目やその時期、また何にもなくったってお菓子というモノを介して人間関係をつなげていたように思う。だから、きっと今よりも暮らしとお菓子って深い関わりがあったんじゃないかなって思う。
御菓子司 松雲堂(しょううんどう)
そんな暮らしに溶け込んでいたお菓子は自宅で手作りもしていたけど、差し上げたりするとなると近所のお店に頼っていた。その頼っていいたお店が今もあって、ココが私の精華町自慢の中の一つ。
ココの商品で好きなものをチョイスして、持論(うんちく)を展開していこうと思います。
私が物心ついた時からお菓子屋さんといえばここ。
ズバリ!松雲堂は精華町の老舗でいぶし銀の光を放っている、地元の人気店。
創業はきっと昭和の中頃かな。今の店主さんは2代目でもう70代半ば。一度改装はしたもののずっと同じ雰囲気で同じ場所にあって、家族でお店をやっている。だからずっと変わらない。
因みに、今の店主さんと私の父は同級生で今でも仲がイイ。店主さんの事を私は「おっちゃん」と言い、おっちゃんは私を名前で呼んでくれている。
そんなおっちゃんのお店は、オシャレ感は全く無いし、気の利いた「おもてなし」の接客も全くない。いつでも、田舎の素朴な感じで、ついでに言うと「わ~、きゃ~」というような見た目のかわいいお菓子も無い。
なのに、未だに根強い人気がある。
何故って?その理由は、やっぱり「味」。つまり、ここにあるのは美味しい和菓子だけ。
昔ながらの和菓子が持つそれぞれの味がとっても美味しくって、食べるごとに「世界一やな」と唸り、つい声に出していってしまう。
松雲堂のおいしいは「あんこ」が決め手!
なぜ「世界一」って言えるのか?が皆さんの知りたいところって思うんですけど、これについてお答えするのは非常に難しいんですよね。そもそも「味」の感じ方はそれぞれ違うし、「おいしい」の基準なんてその日によっても違うから。
まぁ、それでも「私基準」でという事を前提に、そしてそれをお許し頂けると思って書きます。
先ず、和菓子といえば「餡子」で、この餡子が絶妙なんですよね。
粒あん、こしあん、白餡など色々あるけど、とにかく「あん」がイイ!
どうイイのか? この説明がホントに難しいけど、
甘さの具合が丁度いいんです。
甘いけど、甘ったるくないし甘すぎない。あっさりとしたという表現を良くされるけど、これがピッタリくると思う。きっと、絶妙な塩加減をされているように思うな。
それに、食感。つまり歯触り、舌触り、口の中でのほどけ方も最高。とくに、粒あんなんて国宝級ちやうか!って言いたくなる。だから、殆ど粒あんって感じの「田舎饅頭」とか「おはぎ」は超おすすめ。
実は私、普通ならこしあんで創られているお菓子(草餅や、いちご大福)も、お願いして粒あんにしてもらってます。(いつもありがとうございます。)
餡子は殆どどのお菓子にも使われているから、これが美味しいとほぼ間違いなくどれも美味しい。
それを前提にして、その中でも私のおすすめ商品を更に熱く紹介します。
おすすめ№1 草餅
私が愛してやまない№1は「草餅」です!
春のお菓子なので今は店頭に並んでないけど、これはホンマに美味しい。
この草餅、なぜ美味しいか?っていう理由はすぐに言える!
まず、この材料になるヨモギの葉は全て100%手摘みなんです。
店主さんが、春先になると人の足が入らないようなところにわざわざ行って、そこに生えてきた、まだ若い葉のヨモギを摘んで持ち帰り、それをあく抜き処理して保存して使っているそうです。
この時点で、もう「美味しい」でしょ?どんなものか食べたくなってません??
きっと、殆どの草餅は業者から仕入れた乾燥か冷凍のヨモギを使っているから、ヨモギ本来の風味は薄いんじゃないかな。それに国産のヨモギも少なく、自然のものを手摘みしたものは殆ど無いらしい。
でも、松雲堂の草餅は正真正銘の地元産で、無農薬。柔らかいヨモギだけを手摘みして持ち帰り、更に選別して不純物を取り除いたものをあく抜きしているから絶対に他とは違う。
実際に、店頭で買って持ち帰って、食べる時にそのパックの蓋を開けた時にファ~とヨモギの香りがする。その香りを深呼吸で思いっきり吸ってから、いざ一口目。
口に広がった香りが喉の奥から鼻に抜けて風味を感じるほど。これが、先ほど紹介した餡子とめっちゃいい感じに相まって美味しすぎる。見た目も鮮やかでそりゃ、もう!逸品です。
おすすめ№2 いちご大福
この草餅と同時期に販売されているのが「いちご大福」。
精華町って実はイチゴを特産品にしていて、観光いちご園があるほど「いちごの街・精華町」でPRしている。
松雲堂は、地元の農家さんからいちご大福にピッタリのいちごを分けていただいているらしい。だから、産直でとっても新鮮。いちごは11月ごろから採れるようなので、早ければこのくらいから店頭に並びます。
松雲堂のいちご大福は白あんと黒あんの2種類あって、白あんのほうが見た目と味のあっさり感で人気がある。確かに、いちごの甘味、酸味と餡子の味が絶妙で、これに新鮮ないちご香り、そして程よい弾力の求肥は芸術品って思ってしまうほど。
今はどこでも春になると「いちご大福」。
有名デパートでも、超老舗店でも、それに洋菓子屋さんでもアレンジした「いちご大福」を売ってたりして、いろんなものをよく頂いたりするけれど、
私は未だかつて、この松雲堂のいちご大福を超えるものを食べたことが無い。
春にもし、精華町に来る機会があったら、草餅といちご大福をゲットしてみて下さい。
本当は、わざわざ草餅といちご大福を買いに精華町に来て欲しいくらいで、
わざわざ遠くからでも来る価値はある!と言い切ります。
おすすめ№3 どら焼き
こちらは年中ある定番商品だからご安心ください。
種類は3種類でノーマルな「どら焼き」。
そして1粒の栗の入った「栗どら」。
ちょっと変わり種が、甘い梅の実が1粒丸ごと入った「梅どら」。
もちろん、餡子が美味しいから当たり前に美味しいけど、どら焼きの皮がこれまたイイ!
これも、柔らか過ぎず固すぎず弾力がイイけど、皮の風味が何とも言えない。
きっと、卵とハチミツが焼かれて出す独特の香ばしさがいいのかなと思う。
1つだけでも十分ボリュームあって満足するけど、もう一つ食べたくなりますよ。そんな美味しさです。
和菓子じゃないけど絶対王者「赤飯」
最後はお菓子じゃなくって赤飯です。
やっぱり、塩加減がいいと思う。それに、米も美味しいし、小豆の量も蒸し加減もイイ。
店頭にあったらラッキーで絶対に買って欲しいって思う商品で、栗の時期だけ販売される超レアな栗赤飯は食べたらビックリ(←ビッ栗(^^ゞ)するほど美味しい。
実は、私(我が家)は一年間に数回、栗赤飯をオーダーします。
1回に2升分の米と小豆、それに栗を前日に持ち込んで赤飯に仕上げてもらいます。
全ての材料があるのになぜ、わざわざオーダーするのか?
それは、やっぱり蒸し加減と塩加減、それに小豆の煮汁で米を着色して出来上がった時に出る色が神業だから。2升分の赤飯なんて到底我が家だけでは消費しきれないから、ご近所や知り合いにおすそ分けするけど、大人気でとっても喜ばれるし、差し上げるにも自慢できる。
これ以外にも紹介したい商品は沢山あるけど、今回はこの辺で。
そうそう、皆さんが気になるお値段ですが、いくらだったかな?
多分、草餅とかいちご大福で180円くらい?どら焼きもそれくらいで、栗とか梅が入るとちょっとプラスになる感じです。
とりあえず、片田舎の饅頭屋さんのお値段っていう感じで、自前のホームページとかも無いから電話とかでお調べくださいm(__)m。
まとめ
町のいいところなんて無いわって思っていたけど、細かくスポットを当ててフォーカスしたら出てきた!しかも、どんどん出てきて止まらないし、後編に続く感じになっちゃった。
こんな感じで私の大好きな精華町を紹介するのもアリ!って思ってますがどうでしょう?
ちょっと真面目に・・・、
最初のほうで暮らしとお菓子の事を書いたことで、
こんな田舎で昔ながらの生活をし続けているって思っているけど、この30年程で随分暮らしが変わったなって思いました。
親戚関係、ご近所とのお付き合いなんて本当に変わってしまった。一言だけで昔は良かったとは言わないけど、毎日の暮らしにある文化、風習、慣習、きまり事、礼儀やお作法は当たり前のように受け継がれていくモノでも、コトでもないって改めて感じ書いた一節です。
町の事を紹介する中で、この先時折触れることがあると思うけど、
私が知っている昔のことなんかを出来る限り書いて残していきたいなって思いました。
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